概要
社会人になって気づいたのだが、会社の中には安全圏からやたらと口出しをしてくる人がいる。
自分自身は特にリスクを背負うこと無く、その場の思いつきのアイデアを他人に投げかけて、他人のリソースを消費させてしまう人がこの社会には少なくない数存在しているのだ。
この記事ではそういった人に対する対処法を紹介する。
口出しを受け入れるかどうかの判定法
まずは口出しを受け入れるかどうかの判定法を紹介する。
口出しする人は基本的に「クライアントのために〜」とか「社会への貢献を〜」のようなきれいでカッコいい言葉を使ってこちらを説得しようとしてくる。
表面上は良いことを言っているので気を抜くと説得されてしまいそうになるのだが、事前に口出しを受け入れるかどうかの基準を設けておくことによって、言葉のきれいさに惑わされることなく冷静に判断を下すことができるようになる。
自分の場合は2つの判断基準を設けている。
1つめは「口出ししてくる人が精神的な負担を背負うのかどうか」だ。
要するに、口出ししてきた人が最終的な責任を負うのかどうかということだ。
口出しによって発生したタスクであなたが失敗した時に、口出ししてきた人が矢面に立って顧客に頭を下げるのならば、その口出しは受け入れても良いと思う。
なぜなら最終的に責任を取ってくれる人の口出しは本気で現状を良くしようとしている可能性が高いからだ。
逆に放任主義で「お前のミスはお前のミス」のようなスタンスをとる上司の口出しは無視しても良いだろう。
2つめは「口出ししてくる人が物理的な負担を背負うのかどうか」だ。
口出しした本人がそれによって多少なりともリソースを消費するのであれば、先程と同様にその口出しの本気度は高くなる。
逆に口出しした本人が一切のリソースを消費しない場合は、カッコつけたくて口出ししているだけの可能性も高い。
そのような口出しは本気度が低い可能性が高いので無視しても良い。
以上が個人的な口出しを受け入れるかどうかの判定法だ。
「精神的負担」も「物理的負担」も背負ってくれない人の口出しは基本的に無視するように基準を設定している。
逆にどちらか一方でも満たす人の口出しであれば、受け入れるかどうかは一考の余地があるのではないだろうか?
口出しする人への対処法
次に上記の基準を用いて口出しを「受け入れない」と判定した場合に、どうやって対処するかを紹介する。
これも大きく2つの方法があると思う。
1つ目は「適当に返事だけしておいて無視する」という方法だ。
両方の基準を満たさないような人はその場のノリで適当にカッコつけて口出ししていることも多い。
信念のない場当たり的な口出しは本人の中でも上手く落とし込めていないことが多いので、時間の経過とともに自然と忘れてくれる可能性が非常に高い。
口出しする人が普段から適当な人なのであれば、忘れることに賭けて無視するというのは有効な手段だ。
2つ目は「相手を巻き込む」という方法だ。
つまり口出ししてきた相手に精神的負担か物理的負担を強いることで、相手を基準を満たす人間に変化させるということだ。
これは使用方法を間違えると関係が悪化しかねないが、上手く使うと効果は絶大だ。
例えば「あなたがそのタスクに本気で取り組むのなら私も手伝います」というように「あなたがやる」→「私がやる」という物理的負担の矢印を作ることで相手に圧をかけることができる。
この時点で大半の人は口出しを引っ込めてくれる。
もし相手が圧に屈せず「やってやらあ!」となった場合もどうせ長続きはしないので、事前に「あなたがやる」→「私がやる」という構図を作って置くことで、相手がサボり始めたタイミングで自分も堂々とサボってフェードアウトできるようになる。
1つだけ注意点があり、それは「一緒にやる」と言ってはいけないということである。
「一緒にやる」という構図を作ってしまうと、相手は「ちょっと今回だけ忙しいから先にやっておいて」などと言って、徐々にフェードアウトしようとしてくる。
なので「あなた」→「私」という構図はくどいほどに徹底することが重要だ。
ちなみに精神的負担を背負わせるのは難しいと思う。
「精神的負担を背負わせる」ということは大抵の場合は「最終責任を負わせる」ということを意味し、これは「あなた」→「私」という矢印を構築することが難しくなるからだ。
精神的負担を背負わせたつもりが、知らぬ間にフェードアウトされている…というオチになるのが関の山だ。
「あなたが今までの〇〇倍の契約金で案件を取ってくるならやってもよいですよ」ぐらいが精神的責任を負わせる限界だろうか。
したがって、個人的には物理的負担を背負わせるほうが成功率が高いと思う。
口出しする人がきれいでカッコいい言葉を使うタイプの場合に巻き込む手法は特に有効だ。
相手もカッコつけてしまった手前、自分が巻き込まれそうになった場合に「いや、俺は君と違って忙しいんだ…」のようなダサい言い訳で逃げることが難しくなるのだ。
面と向かって言うのは勇気が必要だと思うが、経験上この手法はかなり有効だ。
まとめ
精神的負担も物理的負担も背負っていない人の口出しは必ずしも受け入れる必要はない。
受け入れたくない場合は「分かりました」と言いながら無視するか、相手を巻き込むことで大抵の場合は面倒事を回避できる。
中島みゆきも「その船を漕いでゆけ おまえの手で漕いでゆけ 精神的にも物理的にも負担も背負わぬ者に おまえのオールをまかせるな」と歌っている。
俺達には中島みゆきがついているんだ。
勇気が出るだろう?
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