概要
仕事で金融系のシステムに関わることになったが金融系の知識などまったくない。でも教科書的な書籍を読んで1から体系的に金融のことを勉強するのはダルい。
そんなおりに本書を発見した。
「これ読んだらシステム開発について理解を深めながら自然と金融の知識も学ぶことが出来て一石二鳥じゃん!」と思い即購入。
感想
正直、途中で飽きた。
基本的には実際にあった出来事を淡々と追っていくスタイルの書籍なので、物語性は薄めで読み物としては面白さに欠ける。まあ、ノンフィクションって普通そういうもんなんだろうけど。
なんとなくシステム障害の裏には人間ドラマのようなものがあるんじゃないかと思いこんでいたが、実際には事前の準備の不足やビジネス層と技術層のコミュニケーション不足といった至って普通の問題が積み重なって起きた障害だった。
しかし、世の中で生じるシステム障害というのは大抵こんなもんなのかもしれない。明日は我が身ですな。
個人的には巻末にあるCIOのインタビュー記事が一番血肉の通った内容で面白かった。
あと「見逃し三振はOKだが、空振り三振はNG」(アラートをあげなくて良い場面でアラートをあげるのはOKだが、アラートをあげるべき場面でアラートをあげないのはNGの意)という標語は分かりやすくて良いなと思った。似たようなことは現場でもよく言われるが、こういう分かりやすい標語で言語化されると実践しやすい。
ちなみに本書は金融の知識とITの知識の両方がないと割と理解が難しいので専門外の方は安易に手を出さないことをおすすめする。
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