概要
SNSを見ているとエンジニアの世界ではUSキーボードが異様に称賛されているように感じる。
自分自身は大学3年生まではJISキーボードを使っていて、研究室&1社目&2社目では支給されたUSキーボードを使っている。
どちらのキーボードも使った結果、JISキーボードの方が使いやすいと感じている。
この記事ではその理由を述べていく。
よく語られるUSキーボードの長所に対する疑問
まずは世間でよく語られるUSキーボードの長所に対する疑問を述べていく。
1. ショートカットキーが使いやすい
感じたことがない。
むしろ、後述する「かな・英数変換」のショートカットキーはとても使いにくいと感じる。
2. ホームポジションが崩れにくい
感じたことがない。
むしろ、後述する「かな・英数変換」で毎回ホームポジションが崩れる。
3. 表記がシンプルで見やすい
キーボードの表記を気にしたことがない。
ただ、初学者にとっては確かに見やすいのかもしれない。
4. キーの配置が論理的で使いやすい
キーの配置が論理的というのはその通りだと思う。
例えばJISキーボードでは「」
は横並びで{}
は縦並びだったりするが、USキーボードではどちらも横並びになっている。
ただ、キーの配置が論理的であることがメリットだとは個人的には思わない。
なぜなら我々は論理的に思考しながらキーを入力しているわけではなく、手癖でキーを入力しているからだ。
キー入力しているときに「{}
は横並びだなー」なんて考えているやつはいないだろう。
もし論理的に考えながらキー入力をしているなら、研究室に入って初めてUSキーボードを使ったときにミスタイプしまくった思い出と整合性がつかない。
確かに初学者なら論理的な配置の方が覚えやすいというのはあるのかもしれないが、慣れてしまえばどちらでも同じだと思う。
USキーボードの悪いところ
1. かな入力と英数入力の切り替えが不便
正直この欠点で全ての長所は吹き飛ぶのではないかと思う。
例えばWindowsのUSキーボードだとCtrl + `
というショートカットでかな入力モードと英数入力モードの切替ができるのだが、2つのキーの配置が遠すぎてめちゃくちゃ指がスカってしまう。
世間でよく語られている「ショートカットキーが使いやすい」や「ホームポジションが崩れにくい」といったUSキーボードの長所が仮に事実だったとしても、このCtrl + `
という使用頻度S級にも関わらず超絶押しにくいショートカットが全てを破壊してしまう。
ちなみに、Macの^ + Space
はCtrl + `
よりはかなり押しやすいが、それでもたまにスカってしまう。
もう一つ大変なのは、Ctrl + `
に冪等性がないということだ。
JISキーボードでかな入力をしたいときには、現在がどちらのモードであるかに関わらずかな
キーを押しておけば良いのだが、USキーボードだと既にかな入力モードのときにCtrl + `
を押してしまうと英数入力モードに切り替わってしまう。
したがってUSキーボードを使う場合は、現在のモードを常に記憶しておくか、モードの切替をする前にタスクバーを確認するという癖をつける必要がある。
これらはJISキーボードを使用しているときには意識する必要がないことだ。
USキーボードのこれらの欠点に対して、「レジストリをイジったり、『⌘英かな』のようなツールを使ってキー配置を新たに割り当てればいいじゃないか」という反論があるかもしれない。
ただ、セキュリティの要件の厳しいプロジェクトだと、レジストリをイジったり承認の無いツールを導入することができなかったりすることも多い。
そもそも、キー配置を割り当て直すことを良しとするなら、JISキーボードをUSキーボードのキー配列に変更することもOKになってしまうわけで、反論として成立しているかは微妙なところだ。
まとめ
ぶっちゃけ、カッコつけでUSキーボードが良いと言っているエンジニアも多いんじゃないだろうか?
少しでも日本語を入力する機会がある人にとってはJISキーボードの方が楽なんじゃないだろうか?
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